20081221
でじたけ流 教育論

第438回

呼ばれて育つ


この間、何かの話のついでに
長男に年を聞かれた。

「46歳だよ」と答えると、
「えーっ、この間まで40だったじゃん」
・・・だって。
そりゃあ6年前は40だったよ(笑)。

子供から見ると・・・
40代の半ばといえば、
お爺さんに近いおじさん、らしい。

自分だって十代の頃は、そう思っていた。

俳優の原田芳雄さんが
対談でこんなことを話していた。

「昔は60歳過ぎのじいさんとか見たら、
 この人は男のことも、女のことも
 世の中のことも、
 全部わかってんだなって思ってた。
 でも、自分がいざなってみると、
 これがますますわかんないんだよね」

振り返ってみると・・・
年齢を意識して年を重ねてきたのは
ハタチ過ぎくらいまでかな。

たいてい、みんなそれくらいの感じで、
その後は・・・
ご主人といわれて
夫らしい振る舞いになってみたり、
お父さんといわれて、
親らしい振る舞いをしてみたり。

子供だって、下に兄弟ができて、
お兄ちゃん、お姉ちゃんと呼ばれることで
変わってくるもんなぁ・・・。

呼ばれ方が変わってくることで、
だんだん自分が、それらしくなっていく。

お兄さんからおじさん。
おじさんからお爺さんになっていくのも、
内的な考えや思いによってではなく、
外からそう呼ばれるようになって、
次第にそういう感じになっていくだけだろう。

会社での肩書きにも似たようなことがあって、
係長、課長、部長・・・と呼ばれ方が変わることで、
自分の意識も変わってきたりする。

呼ばれ方や肩書きには
明確な条件はないし、
組織によっても権限はそれぞれだけど・・・
責任の重さが加わってくることに変わりはない。

はたして自分は、
今呼ばれ方に値する責任を
自分は充分に果てしているのかどうか・・・?

それを評価するのは周囲の人たち。
評価が悪ければ・・・
バカ係長、能なし課長、役立たず部長
・・・という形容詞がついてしまう。

そのうち、呼ばれ方だけではなく、
体力的に無理が利かないことで
年齢を思い知ることになるんだけど、ね。



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