20070812
でじたけ流 教育論

第367回

愛の構成要素


日曜日だというのに
妙に早起きしてしまった朝。

家族は、まだ寝静まっている。
厳密に言えば、決して静まってはおらず、
子供たちはものすごい寝相で
寝ながら兄弟ゲンカをしているようだけど。

例によって・・・
顔を洗っているうちにPCを立ち上げ、
ついでにTVのスイッチを入れてみる。

坂本龍一と村上龍、
そして冬幻社の社長の対談番組をやっていた。

子供たちに遺したいもの
・・・というテーマで坂本龍一が語る。

「ボクは子供のために生きてるようなもんだ」

親友の村上龍が

「そりゃあ、若い時に
 自分のことしか考えてなかったから、
 その反動だよ」

・・・と笑顔で突っつく。

「でも、そう言い切る坂本はすごいよ」

続く坂本龍一の話・・・

子供ができると、
子供の未来のことまで考えるようになる。
それまで
自分の「今」のことしか考えていなかったのが、
いきなり
自分が生きていないだろう50年先のことまで
考えるようになる。
だから・・・環境問題に頭がいってしまうんだ。

・・・一同がうなづいた。
テレビの前でもうなづいたのは
私だけではないだろう。

子供が産まれなくても・・・

結婚すれば、相手のことはもとより
相手の親のことまで考えに入れるようになる。

会社に入れば、会社のことを。
部活に入れば、チームメイトのことを。

自分のことだけ考えているうちは、
とてもおよばなかった想像力が
周囲の人たちを思うことによって出てくる。

それが、よくいわれる愛の力であり、
どこまで想像できるかが人間の幅なんだろう。

人間的に幅の狭い人に
大きな力も生まれなければ、
大きな仕事もなし得ない。

ねそべってばかりいては、
広い視野は持てない。

大きな夢をもっているのなら・・・
その夢に見合うだけの自分をを作っていくことだ。

目には見えない人間的な幅が
・・・実際に何ができるかという資格なんだ。

・・・なんてことを、
あらためて真面目に考えた・・・朝。



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