第290回
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まったく・・・
ついていない時というものは、 いろいろとトラブルが続くもので ついこの間、機種変更したばかりの携帯を 地面に落とした上に 自分が乗っている車で踏みつぶしてしまった。 地面が土だったので どうにか通話はできるものの・・・ 開閉部がいつ取れてしまうかわからない状態。 最も・・・ その落とした場所から 一度車で移動した直後、 ハタと思って戻ったてみたら、 ちょうど車を止めて降り立った その目の前に携帯が落ちていたというのは 不幸中の幸いと言えなくもない。 どうも私の場合・・・ ギリギリのところで 何かの力によって救われていると思える。 ともあれ・・・ いつこのままでは、 いつ携帯が機能しなくなるかもわからないので 仕方なく交換しに出かけた。 日曜日。 長男は友達のところへ遊びに行き、 長女はお腹の具合が悪いとゴロゴロしてる。 暇をもてあましている次男を連れて 携帯ショップまで行くことにした。 どこかへ買い物に出ると言うと 次男が抱えてくる小さなバックには ムシキング・カードが入っている。 用事を終えると次男が言った。 「おとうさんの用事に 付き合った代わりに ムシキングやってもいい?」 出かける前に言わずに 用事が済んでから切り出すところが 末っ子の知恵の働くところだ。 子供がムシキングをしていると 必ずわきから知らない子がそれをのぞき込んで、 やがて話しかけてくる。 「カード見せて」とか「これ持ってる?」とか言って。 昔は駄菓子屋が子供たちの社交場だったが、 今はゲームセンターにとって代わっているんだな。 昔もゲームセンターはあったけど、 せいぜい中学生以上しかいなかったように思う。 今の子供は・・・金持ちなんだな。 都会は・・・ 金を与えないと 遊びに行けないような場所ばかりだ。 なまじ道路で遊ばれるより 小銭を与えて 冷暖房のきいた場所で遊んでくれている方が 親にとっては安心な感じもするけど・・・ 結局のところ、 自分で遊んでいるようでいて ゲーム機に遊ばれているだけのような気もする。 遊びで培われるはずの創造力は ゲームセンターで伸ばすことはできないだろう。 帰り際・・・小さな公園に立ち寄った。 ムシキングの 新しいカードが手に入ることも嬉しいだろうけど、 今まで登れなかったジャングルジムの 一番上に登れるようになった時の顔の方が ・・・やっぱり得意そうに見える。 |