でじたけ流 教育論-自家
 

でじたけ流“教育論”第1292回
自家


JICAの隊員として
ジョージアに勤務している娘が
5ヶ月ぶりで一時帰国した

ジョージアは
世界で初めてワインを作った国で
ワインが名物だから買ってきた
でもジョージアのワインは
度数が高い
…というので瓶を見たら40度

普段呑んでる
ウイスキーと変わらないので
問題ないが…
よくよく瓶を見てみると
ワインではなくブランデーだった

今娘がいる町は
結構な田舎のようで
気の利いた土産物屋もないらしい
そこで
持って帰った土産は
同僚が自宅で作ったという
ピクルスの瓶詰めが多数

寒い場所なので
保存食の文化が浸透していて
各家でいろんなものを作っている

もてなしといえば
自家製の何かを出すことで…
それを「おいしい」と言ったら
どんどん持って来てくれて
食べきれないほど溜まっているという

確かにおいしいし
日本人にとっては珍しいものばかり
いい土産に違いないが
持ち帰るには重かっただろう

おかげで娘のスーツケースは
タイヤが割れてしまい
まともに真っ直ぐ進むことが出来ない

その理由には重さのほかに
舗装された道路が
少ないこともあるようだ

日本なら
どんな田舎に行っても
山道にでも入らない限り
キレイに舗装された道ばかり

いったい日に何人が
この道を通るんだろう
…と思うような場所まで
舗装されている

いかに日本が
整備の行き届いた国であるか
…ということを
娘は実感していた

手前味噌…という言葉に
見られるような
日本にもかつてはあった
自家製の文化が
世界の田舎町にはまだある

一方でやっぱり不便も多く
その不便さの裏返しで…
娘が携わっている
子供の教育に関しては
大人の理想概念で
教育というより管理が目立つ
…という印象があるらしい

日本でも
教育という名も下に
管理するような体制が
ここ最近になって
ようやく見直されてはいるようだが
まだ充分ではないだろう

結局のところ人間は…
世界どこに行っても
ないものを求めていて

ないものをつかむより先に
せっかくあるものを
簡単に捨ててしまうことによって
新しくなった…と
思いたがっているのかもしれない

やっぱり…人生、日々更新

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