還暦を過ぎて
老いについて考えることが増えた
同年代の連中も
多かれ少なかれ…そんな感じ
そこに気づかないでいるのは
気づかないふりを決め込んだ
ズルい大人にも見えてしまう
とはいえ60代前半は
まだまだ動けるし酒も呑める
たいていの人は
真実…ではなく
自分が信じたいものを
…信じているから
最新技術の
粗探しをしてしまうのも
どんな優れた技術より
自分が使い慣れたものが
一番使いやすく
そのことを
正当化したいが為だろう
誰に迷惑を
かけるわけでもないのなら
自分がやりやすい方法で
暮らした方が確かにいい
けれど…
この考え方には
大きな落とし穴がある
新しいものに
挑戦できなくなったり
新しい道具を
使いこなせないようだと
やっぱり…困ることになる
世の中の流れに
ついていくとか
いけないとか…
そんな次元の話ではなく
自分が日一日と
歳をとっていることを
認めなければならないから
足腰が弱れば杖に頼る
必要に応じて
車椅子も乗ることにもなる
それを弱った足腰で
これまで通りに
歩こうとするのは…
たとえ頑張っていても
頑張る方向が違うのではないか
自分の
思い通りにはいかないだろうし
周囲にも迷惑をかけかねない
これまで通りの
慣れた生活を続けたくても
老いはそれを許さない
若い時代は
まず社会になれる必要があるが
歳をとっても
新しいものに慣れていかないと
まず…
自分と付き合えなくなってしまう
歳を重ねること自体
本来…大いなる挑戦
その挑戦から目を背け
同じことを続けていれば
まず…頭はボケてくるし
やがては周囲にとって
迷惑な存在になってしまうだろう
やっぱり…人生、日々更新