歴史の話をする時に
よく使う比喩なんだけど…
真っ赤な布だと思っていても
離れて見ると日の丸だったりする
その時には
わからなかった歴史も
離れてみると
はじめて理解できることがある
その渦中にいると
自分が今
どこに立っているのかさえ
…わからない時がある
冷静な判断…というのは
自分をどこまで客観的に
フカンで捉えることができるか
…によって
精度を高めることができる
それは…日常も同じ
逆に考えると
うまく説明できない
…のは
今自分がその渦中にいる証拠
そういう時にする話は
相手に伝わりづらいもの
相手がわかってくれない
…んじゃなくて
まだ
自分がよくわかっていないんだ
つい先日…
母校の高校生たちが
事業所訪問の授業でやってきた
1年生だったから
まだ高校生になって
3か月しか経ってない
何だかよくわからない先輩に
何を質問すればいいのか…
もっとも
質問があろうがなかろうが
話し続けてはしまうけど…
後になって
もうちょっと
こういう話をすればよかった
…という点がいくつかあった
さすがに
彼らの年代の頃の感覚を
思い出すのに
時間がかかる歳になった
あんまり話が弾まないので
逆にこっちから質問をした
一週間のうちで何曜日が好き?
そしてその理由は?
週末が好きな子が多い中…
真ん中の水曜が好き…という子
そして
部活が休みの月曜が好き
…という子もいた
そんなに部活が辛いなら
何でやってるの?
…と返すと
辛いことをしてるから
休みが嬉しい
…と哲学的な答えが返ってきた
こちらも負けじと
お得意のゲーテ格言集で応酬
それはゲーテの言うところの…
毎日が日曜だったら
こんなに退屈な人生はない
…というやつだね
思い起こせば…
ゲーテ格言集に出会ったのは
ちょうど彼らと同じ年頃のこと
初の受験を目の前に
普段は本など読まないのに
受験勉強から逃げ出したい一心で
読書をしてみたいとか思って…
それでも
長い文章を読むのは辛い
そこで手に取ったのが…格言集
そんな話をしているうちに
ようやく
彼らの渦中に近づけた感じはした
やっぱり…人生、日々更新