自宅に戻って
一杯やっていると…
オモテで
警報音が鳴り響いている
車上荒らしでもいて
車が音を立てているのかと
二男と玄関を出てみると…
道の向かいの
少し離れた場所に建つ
マンションの一室に
警告灯が光っていた
近づいてみると…
ガス漏れです!と
繰り返し機械が声を発している
さらに近づいた二男が
ガス臭い…と言うので
すぐに引き返すように言って
その場で119番通報をした
しかし
何度かけても…出ない
最近は
蚊に刺されたくらいで
救急車を呼ぶ輩もいて
119番はパンク状態だという
記事を読んだことを思い出す
中で人が倒れているかもしれない
だが素人の我々が
飛び込むわけにもいかない
そこで今度は110番をしてみる
…こちらも出ない
緊急時に
110番や119番に
通報したからと言って
すぐに対応してくれると思ったら
そうとは限らない
…ということも
頭に入れておく必要がありそうだ
再び119番にかけると
ようやく…出た
事情を話すと
すぐに現場に向かわせるという
窓の外に
赤色灯が見えるまで
家に戻って酒を呑んで待つ
そういえば昔この近所で
車の影に潜む不審者がいたんで
110番したことがあった
駆けつけた警官が
車の周囲を調べたら
ションベンの跡があった
…なんてこともあったな
しばらくすると
窓の外に
赤色灯が見えるより早く
サイレンが鳴り響いた
オモテへ出て見ると
重装備の消防隊員が駆けて来る
どういう理由か
消防車を離れた場所に駐めて
するとさっきのマンションの
問題の一室の扉が開いている
先に駆けつけた警備会社の人が
開け放した様子だった
おそらく警報器は
警備会社と繋がっていて
警備会社からその家に
電話をかけるも
応答がなかったので
飛んで来たんだろう
それにしても
同じマンションの住人が
一人も出てこないのは不自然だ
二男によると
このマンションにはどうやら
高齢者しか住んでいない様子
問題の部屋から老婆の声がした
耳が悪くて聞こえなかった
…と言っている
あれだけの警報音だったのに…
マンションの住人も
おそらくは
同じような状態だったに違いない
とりあえず事なきを得て
安心してまた家で呑んでいると
携帯が鳴った
オモテにいる警察官からだった
また現場に戻って
通報者として事情聴取される
かなり酔っ払った通報者である
わきで話を聞いていた二男が
職業や会社名まで聞かれるのか
…と驚いていた
その個人情報が
どう扱われているかは知らんが
この管内の
警察や消防署には
たびたび同じ
氏名・携帯番号・職業・会社名
…が記録されていることだろう
せっかく納税してるんだから
活用させてもらわない手はない
もちろん
蚊に刺された程度で
通報はしないけどね
市民税を払ってるんだから
市民の森を歩かないと…損
やっぱり…人生、日々更新