でじたけ流 教育論-森を見つけた
 

でじたけ流“教育論”第1137回
森を見つけた


ここ数ヶ月…
土日も会社に出る用事があって
まともに休んでいない

それでも
もともと
自宅が会社だった自分にとっては
会社に長くいることは
さほど苦にはならない

そこがサラリーマン家庭に
育った人との大きな違いで

善くも悪くも
中小零細企業の経営をする
英才教育を受けてきた…と
言っていいかもしれない

せめて土日出勤の時くらいは
会社まで歩くことにしている

車だと10分弱だが
歩くと早くても30分くらい

同じ道を歩くと飽きるので
毎回車ではとても
通れないような道を探しては
探検しながら歩く

ここ横浜は
わりと自然に恵まれているが
それでも最近はまた
どんどん山が住宅街に
変わっていっている

残された山の一角は
市民の森にとして
整備されていたりする

写真の撮りようによっては
まるで伊豆の山中にでも
いるようにも見えるが…

車や電車の音は響くし
ちょっと見回すと
住宅街が目に入るので
想像力をふくらませないと
伊豆気分を味わうことはできない

…が
この間踏み入った
市民の森は違った

よく車で通る道の脇に
山道に入る細い道があって
いったいあの奧は
どうなっているんだろう
…と常々思っていた

そこに踏み入ってみたらビックリ

遊歩道の柵が続いていたので
進んでもよさそうだ…と進んだら
ちゃんと立て札も地図もある

弁当を食べるための
真新しいベンチが整備されている
広場も点在しているようだ

しかし…誰もいない
もっとも驚いたのは
森は深く車の音もしない
鳥の声が一番大きい
…まさに伊豆にでも来た感覚

もっとも
自分が知らないだけで
これくらいの森林は
日本全国
どこにでもあると思う

ただ
近所にあるとは思わなかった

まだすべての広場を
巡ってはいないが
あんまりいいところなので
歩き回っていたら
30分で行ける会社まで
1時間半かかった

それでも…気分は爽快だ

調べてみると
この市民の森が整備されたのは
1年ほど前のこと

では何でこれほどの散歩道に
誰も踏み入っていないのか…

その時たまたま誰もいなかった
…ということも考えられるが

近所に住んでいる人たちや
子供たちに聞いても
誰もその存在すら知らなかった

大きな理由は2つ考えられる

ひとつは…入口がわからないこと

駐車場もなければゲートもない
まるで人の家に入って行くような
細い道を入って行くしかないので
よほどの変わり者か
不審者でもない限り入らない感じ

今ひとつは…去年あった事件

この市民の森が整備された直後…
ちょうど去年の今時分
このあたりで
巨大なニシキヘビが
逃げ出す騒ぎがあって
連日ワイドショーで取り上げられていた

結局ヘビは
逃げ出したアパートの
屋根裏で見つかったのだが…

そんなことがあったので
誰もあの一帯の山には
近づかなかった…のだろう

近くに車を駐めておける場所はないし
歩いていくしか方法がないので
遠方からわざわざ行くような
ところでもないけれど…

ウチから歩いて行ける場所に
伊豆気分の味わえるところを
見つけたというのは実に嬉しい

このあたりで遊び回っていた
子供たちも知らない場所を発見できた
…というのは自慢できる

やっぱり…人生、日々更新

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