でじたけ流 教育論-叱れない大人
 

でじたけ流“教育論”第1132回
叱れない大人


憂鬱なニュースばかりで
晴れやかになれない気分の春

無事に還暦となったので
これでもう
60までに死ぬ確率はなくなったが
もちろん
70、80まで生きるという保証もない

この間
映画の名ゼリフを綴った冊子で
こんな言葉を見つけた

「今日という日は
 残された人生の最初の1日」

たぶん観てない映画なので
何という作品なのかは忘れた

名言格言というものは
何も特別なことを言っているのではなく
当たり前のことに
気づかせてくれる…そんな言葉

人はおおかた
真実ではなく
自分が信じたいものだけを
信じようとする

無数にある情報の中から
自分に都合のいいものだけを
必死で探そうとする

そんな愚業に疲れて
ふと巡り合った
当たり前のひと言に
ハッとさせられる

さて
どんな時代が来ようとも
…若者は若者である

自分を振り返ってみても
若者は
たいてい馬鹿者だが
馬鹿を貫くにもエネルギーがいる

賢く生きようとするのは
効率重視である一方
突破するエネルギーが
弱い証拠でもあるだろう

結局のところは…
何でもいいから理由をつけて
歩み続けなければならない
それは同じこの世にいる
…若者も年寄りも一緒

ただ大きく違うところは

痛みを知らずに
突っ走っていくか…
痛みを知っていても
覚悟の上で突き進んでいくか…

覚悟のない大人は
若者を叱ることができない

苛立ちに任せて
怒ることはできても
叱ることはできやしない

叱れる大人が
少なくなっているとしたら
それは若者にとって
実に恵まれていない環境
…と言えるだろう

環境問題は…
将来に響いてくるものだ

やっぱり…人生、日々更新

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