でじたけ流 教育論-親父の職業
 

でじたけ流“教育論”第1110回
親父の職業


先週に引き続き
独り暮らしの娘が戻ってきた時の話

久しぶりに家族が集うと
昔話に花が咲く

みんなそれぞれの道を歩み出すと
家族で盛り上がるのも
…もはや同窓会の様相に近い

娘が小学校の頃の
作文について話し出す

家族の仕事を聞いて書いて来い
…という宿題

お父さんの仕事の内容がわからない
…と娘が言えば
兄も弟も同調する

仕事を作るのが仕事
…だといつも言われる、と長男

間違いなく…今だってその通りだ

金を動かすのも仕事のうちだが
動かすだけで
自分が持ってるわけじゃないし

サラリーマンは銀行に金を預けるが
銀行から金を借りるのも
経営者の大切な仕事だ

じゃあ
漫画のシナリオを書いているのは
趣味なの?仕事なの?
…と突っ込む娘

むろん仕事だ…すべてが仕事

朝カーテンを明けると
ベランダから入って来る猫を
洗濯カゴに入れて
リビングまで運ぶのも仕事だし
呑むのだって仕事

最近、父親の会社で
週に一度バイトをしている次男は
黙ってそれを聞いている

考えてみると…
自宅でパソコンに向かって
父親が
何かをしているところを見るのは
子供たちにとって日常茶飯時だが

会社の連中と
会話をしているところを
目の当たりにするのは
次男が初めてかもしれない

長男も日曜には
YouTube配信を手伝うことがあって
そこには会社の連中もいるが
楽しんでいるだけにしか見えないかも

ジョージ・ルーカスと
フランシス・コッポラが組んで作った
「タッカー」という映画がある

大手自動車会社に挑んで
自らが理想とする車を作ろうとした
実在の男の伝記映画だ

仲間がタッカーの夢に集う
息子も仲間に入りたいて仕方ない
…それは理想の親子関係だと思う

しかし自分は
自分の会社に子供は入れない
仲間に入りたいというなら
仲間には入れるが
会社に入れるつもりはない

親の会社に入ると大変なのは
自分が一番良く知ってるから

ただし…
自分で楽しみを見つける見本
…は示しておきたいと思う

まず
自分が楽しめないと
何をするにも続けられないから

むろん…
苦しさの先に歓びがあることも
…それを伝えるのは親の仕事

やっぱり…人生、日々更新

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