第10回 値切れる子供に育てよう! |
自宅で部屋にこもって作業をしていると、よく子供たちが入って来る。 「いっしょに遊ぼう」・・・ってコトもあるんだけど・・・ もうひとつは・・・「オモチャ貸して」。 自慢じゃないけど、私の部屋はオモチャだらけ。 子供たちが生まれる、はるか以前から・・・オモチャの数は異様にある。 「いい歳して」と、よく言われるけど、私に言わせれば・・・ 小さい時に楽しかったモノが、どうして大人になると楽しくなくなってしまうのか・・・不思議だ。 今はフィギュアがブームで・・・ 大手の玩具メーカーまでガレージキットに負けない、精密なディティールのモデルを販売してる。 そういうモノは昔なかったら、ほしくなって当然だと思うし・・・ 本当に子供向けのオモチャだって、大人が真剣に作っているんだから、大人が楽しんだっていいと思う。 近所に『トイザらス』ができてからというものは、毎週のように通ってる。 もとろん、子供たちも連れて行くんだけど・・・ 子供たちは自分がほしいモノが決まると、すぐ「早く帰ろう」と言う。 つまり早く帰って、それで遊びたいワケ。 だけど、こっちはもっと見たくて、しょうがなかったりする。 オモチャ屋の出口で、よく大泣きした子供の手をグングン引っ張って行く親を見るけど・・・ うちは、まったくその逆だ。 で、結局レジを通ると、私が自分のために買ったオモチャが一番高かったりする。 だいたい普段、子供に買ってやるオモチャなんて安いモノばかりだし・・・。 それでも子供たちは決して文句を言わない。 「自分が本当にほしいモノがあるんなら、自分で稼げるようになりな」と、私がいつも言っているから。 思えば私自身も似たようなコンセプトで育てられたような気はする。 私のオヤジは決してオモチャ好きというワケではないが・・・こんなコトがあった。 誕生日か何かに天体望遠鏡を買ってもらうコトになって・・・ たいていは望遠鏡を買ってプレゼントしてくれるのが当たり前だと思うんだけど、うちはそうじゃなかった。 売場までは、いっしょについて来てはくれるが、ちょうどの代金を渡されて自分で買って来いと言う。 そして・・・ 「うまく値切るコトができたら値切った分は、おまえにやる」・・・って。 こっちは小遣いがほしいモンだから、必至になってディスカウントに挑む。 現品でいいから安くしろだとか・・・ここにキズがあるから値段を引けだとか・・・ 我ながらイヤなガキだったと思う。 しかし、そのおかげか・・・決してバカ正直にはならなかったように思う。 正直はいいけれど、そのうえにバカがつくようだと、何かとバカを見るコトが多いのは事実。 どの店で何が安いか・・・モノの値段はひとつじゃない。 だから、そこでしかこの値段で買えないというモノでないと私は買わない。 それに・・・金は自分の知恵で稼ぐモノだというコトもたたき込まれたような気はする。 小学校1年の長男と買い物をする時には、必ずレジには長男に金を持たせて行かせるようにしてる。 まずは、金を払うコト・・・お釣りをシッカリもらうコトを体験させようと思って。 さすがにスーパーなどでは言えないけれど・・・ もう、ちょっと大きくなったら言ってやるつもりだ・・・「ほら、値切って来い!」 何でも金、金・・・って言うのは確かに問題だけど・・・。 それを言わずにすむようになるためには・・・稼げないと、ね。 |
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