でじたけ流 教育論-賢人の距離
 

でじたけ流“教育論”第1088回
賢人の距離


うちに来て
かれこれ5年になる2匹の猫たちは
見た目5〜6倍に成長し
もはや2匹一度に
抱き上げるのも大変なくらい

人の顔を見れば
おやつをくれとせがむ

つきまとってくる様は
可愛らしくもあるが
つまづいたら
こちらがコケそうだ

ネコと言うくらいで
普段は寝てばかりいるが
その寝息も
ことのほか大きい

たとえネコのイビキであっても
気になり出すと
結構やかましいものだ

さて
猫でさえそうなのだから
相手が言葉を話す人間であれば
なおのこと

何を言っているか…ではなく
また言っている…ということに
まずもって
苛立ちを感じてしまうこともしばしば

伝えたいことは
繰り返し言葉にするのは
大切なことであるが…

伝えたい側にとって
大切なことであって
それだけで
伝わるかと言えば…別問題

不特定多数を相手にする場合には
繰り返し伝えることによって
そのうち誰かが
引っかかってくれることも
あるかもしれないが

同じコマーシャルを
立て続けに見せられると
かえって購買意識は遠のいてしまう

親からの小言に
一切耳を貸さなかった頃を
思い出せば
それは容易に想像がつく話だろう

基本的に

人は真実ではなく
自分が信じたいことしか
信じようとしないし…

知りたいこと以外に
興味を抱くことはまずない

写真も動画も
どんどん解像度が上がって

素人が撮っても
その鮮明さには驚かされるが

鮮明な画面が
伝わる画面か?
…と言えば決してそうではない

使う道具の善し悪しだけで
伝わるかどうかは決まらない

あまりに不鮮明では
ハナから見る気も起きないけれど

目を凝らして見るから
印象に残るということが間々ある

頑張り方を間違えて
とにかく鮮明にしようとすると
クドいばかりで
まったく
伝わらなくなってしまうことも多い

学校では
物事を鮮明に捉えるための技術を
教えてはくれるだろうが…
どこをどうやって伝えるべきか
…は教えてくれない

自分でじっくりと
絵を1枚描いてみれば
薄々なりわかることなんだけどね

そもそも
教わらないとできないこと
…は
教わったところ
…で
身につきはしない

教わることができるのはヒントだけ
答えは自分の行動で出すしかないのだ

他人を変えようとするより
自分を変えた方が賢明だし…

ある程度の歳になって
自分を変えることも難しくなったら
…距離を変えるしかない

それくらいの
車幅感覚がないとしたら

これまで
人の運転する車にばかり
乗って楽をしてきた証拠

距離を読み
保つことができないと

スポーツも人間関係も…
もちろん
コロナ対策もうまくいかないし
子供に偉そうなことも言えなくなる

やっぱり…人生、日々更新

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