でじたけ流 教育論-あらかじめ失われた理解を知る
 

でじたけ流“教育論”第1081回
あらかじめ失われた理解を知る


写真は自宅書斎机

デンと据えられた古めかしいライトは
スイッチがなく
点灯させるにはコンセントを
抜き差ししなければならないが
眼鏡スタンドとして役立っている

これは誕生日に
保育士をしている娘からのプレゼント

独り暮らしをしている
近所の古道具屋で見つけ

これはお父さんの趣味だ
…と購入

こいつを抱えて電車に乗って
実家まで届けに来てくれた

添えられていたカードには…

自分のまわりには
やりたいことやってる大人だらけです
その人たちはみんなかっこいいです
ますます自分らしい1年を!

…とあった

娘が働く幼稚園は
カリスマ保育士の園長先生が
独自の考えで運営しているところで
ある程度経験を積んだ保育士でなければ
やっていけないだろうということで
これまで新卒は採用していなかった

娘が通っていた大学のゼミの担当教諭が
そのカリスマ保育士の先生と
懇意にしていたこともあり
その幼稚園で何としても働きたいと考えた娘は
粘ってどうにか入れてもらった

就職…というより弟子入りに近い

今年で確か3年目になるが
相変わらず一番下っ端だ

コロナ禍で電車通勤も怖いし
そもそも毎日クタクタになるので
今は幼稚園の近くで独り暮らしをしている

学生時代は某テーマパークで
ひたすらアルバイトをしていて
そのまま就職してしまうのではないか
…とも思われたが
本人の希望はハッキリしていたようで
スッパリと辞めて保育士になった

我が家には
その娘の上に長男
下に次男がいて…

血液型は男がB型
女はO型という
実にわかりやすい構成だが

その行動を見ると
父親と娘がB型で
カミさんと息子たちがO型に思える

どこの家庭を覗いてみても
容姿こそ同性の親には似るが
性格や発想は
異性の親に似る傾向が強いように思う

歳をとってからは
同性の親と
話しが合ってくるようにも感じるが

それは
男は男として
女は女として
同じような苦労を経ている故の共感と
自分の伴侶と
似ていることからくる慣れと
安心感によるものではないかと思われる

あまりに方向性が同じ過ぎると
…ぶつかることになってしまう

方向性は同じでも
異性という違いがあると
あらかじめ
お互いにわからない部分があるのは
織り込み済み…で気にならない

同性なら正面からぶつかるところを
うまいことすれ違っているのではないか

若い頃は…

親と自分
友達と自分
世間と自分
そして
恋人と自分

…その間で
わかり合うことだけが尊いと感じ
わかり合えなかった時には
裏切られたなどと
タメ息をついて見せたものだが

いろいろと経験を積んでくると
実は…
わからない
…ということを認めることが
ある意味
相手を尊重して
自分は理解できない
相手のテリトリーに
土足で踏み入らないことになる
…という
いわば礼儀を覚えてくるように思う

若い頃は
礼儀を知らずに失敗することが多いだけ

対して年寄りの中には
礼儀を知ったふりをして
挑戦をしない連中も少なくない

それは老化という退化

やっぱり…人生、日々更新

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