でじたけ流 教育論-大人の想像力
 

でじたけ流“教育論”第1078回
大人の想像力


会社の前に
真新しい子供靴が
片方落ちていた

子供というより
まだ赤ん坊…のかな

おそらく
ベビーカーに乗った子が
足をブラブラさせていて
落としてしまったのだろう

歩いてここを通る
…ということは
きっと近所の人に違いない

そう思って
よく見えそうなところへ
置いておいたんだけど…

数日経っても
まだそのままだ

最初に見た時
ピカピカだったその靴は

その後
雨に打たれて少々汚れが
目立つようになってきた

すぐに回収されると思って
そのまま置いておいたんだが
ビニール袋にでも入れて
ブラ下げておいた方がよかったかな

…と

子供靴の落とし物を見つけて
自然とこういうことを
考えるようになったのは
自分が
親を経験してきた賜かも知れない

まぁこの程度の気遣いなら
親にならなくとも
わかることかもしれないが

さらに深読みしてしまうと…

この子の親は気が短くて
散歩から帰って
片方の靴が
なくなってるのに気づくと
早々に諦めちゃって
さっさと
もう片方の靴を
捨ててしまったんじゃないか

結構いい靴だったから
自分が選んで買ったものなら
すぐに散歩コースを引き返して
探したかもしれないけれど…

あまり仲が良くない
姑が買ってきたもので
あまり履かせる気も
起きなかったんだけど…

ダンナが
せっかくもらったのに
早く履かせないと
サイズが合わなくなってしまう
…としつこく言うのが
気に入らなかった

片方なくして
これ幸いと
ダンナへの当てつけに
サイズがブカブカで
合わなかったから落とした
…とか言って
探しもしなかったのか

そもそも
まだまともに歩けもしない
赤ん坊に
こんなにいい靴を買うくらいなら
オムツをもらった方が役だったのに
…とか思ってたりしてね

そこまで
ありそうな妄想がふくらむのも
歳を経た証拠

何をわかっているつもりでいても
いくら本を読んだといっても
それなりの歳にならないと
わからないことはある

それなりの歳になっても
歳相応の経験を積んでいないと
これまた当然わからない

歳相応の幸せをつかむには
歳相応の責任を果たさないとね

やっぱり…人生、日々更新

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