20020616
でじたけ流 教育論

第102回 い出の


先週の土曜日は、小学校の授業参観があった。

確か私が小学校の頃は・・・
平日の何時間目かにだけ親が教室に入る
・・・という形式だったと思うが
会社も週休二日制というところは滅多になかったし
外回りを抜け出したような
スーツ姿のお父さんが、たまに姿を現すだけで
ほとんど父親の姿はなかった。

今は当然、ラフな格好をした父親の姿も多い。
しかも、参観可能な授業は
2時間目から4時間目のうち、
どの授業でもいいことになっているから
非常に見やすい。

小3の長男に・・・
「どの授業を見てほしい?」と聞いたら
「4時間目の音楽」と言うので
のんびり朝寝坊をしてから
出かけることができた。

授業とは言っても、
親に見せることが目的になっているので
通常授業というよりは
子供たちの発表を中心としたミニ文化祭のような感じだ。

4〜5人の班に分かれた子供たちが
リコーダーやピアニカの演奏を披露する。

初めて入った息子の小学校の音楽室は
音響効果も考えられた結構リッパな作りで
他の教室とは違い、絨毯貼りになっていた。

私が通った小学校にも無論、音楽室はあったが・・・
やはり音楽室の作りは
普通の教室と違っていて
どこか"特別な空間"という感じがしてた。

考えてみると・・・
一応マトモに通った小、中、高の13年間のうち
授業の内容を覚えているのは
ひょっとしたら小学1年の音楽だけかも知れない。

私の小学1、2年の担任の先生は
専門が音楽の男の先生で・・・
音楽の授業以外の時にも
いつも教室でアコーデオンを抱えて歌ってくれた。

その先生に連れられて
初めて音楽室に入った時の授業は
今も鮮明に覚えている。

レコード鑑賞だ。

虫プロが企画、監修した
『子供のための交響楽〜ジャングル大帝』という
絵本付きのLP。

最初にオーケストラの楽器の説明があって・・・
この企画のために手塚治虫が書き下ろした
交響楽版ジャングル大帝の物語がはじまる。
富田勲作曲の雄大な交響楽・・・だ。

譜面台にLPの絵本を広げて
先生が音楽に合わせてページをめくる。

セリフは一切ないが
音楽と絵で物語がハッキリと伝わってくる。

音楽を聴いて感動したのは、
おそらくこれが初めてだったろう。

このLPのことは、その後も忘れられず・・・
中学か高校に入った頃、
ついにレコード屋で見つけて買った。

その後、CD版が出ているのも見つけたが・・・
つい最近、DVD版を見つけて購入し
例によって子供たちと一緒に観た。

絵本の部分は当然アニメになっていたが
音源は私が初めて聴いたものと同じだ。

人によって、あるいは教わった先生によって
印象に残る授業は違うと思うけど・・・
私が音楽の授業を印象深く心に刻んでいたのは
音楽の授業が、ほか授業と違って
覚える授業じゃなく、感じる授業だったからじゃないかな?!

感動の根元には、驚きがある。
新しいモノにふれて驚くことが
学習意欲につながるんだろうな・・・本来は。

最も・・・
音楽の授業も、記号だとか何長調だとか
記憶に頼る内容が増えてくると
ちっとも感動しなくなっちゃったけど、ね。

授業参観に来た親たちは・・・
もはや自分にもできないような
リコーダーやピヤニカの演奏をする我が子を見て
みんな感動してた。

さぁ・・・
親の側からは何で子供を感動させてやろうか?!
毎度、同じように物を買い与えるだけじゃ、ね。
慣れてるものには感動してくれないモンなぁ。

増・築・日・記 10  

我が家よ、育て

表面の仕上げに近くなると・・・頭領の仕事が増える毎晩「今日は、どこが出来たか」と確認するのが楽しみになっている。

新築の場合は、たいてい今住んでいる場所からは離れたところに家を建てるから、毎日確認するわけにはいかないだろうけど・・・うちの場合は、すぐ上だからね。

家を建てるというのは、子供を育てるのに似ている。

子供ができると、人の子にも目が行くようになって・・・
急に赤ん坊連れが増えたような気になるけど、家を建てていても、同じように建築中の家が気になったりする。

規制緩和で木造三階建てが許可されたりしてるおかげで、実際、建築も増えているようだけど。

人んチの子供が、気がつかないうちに急に大きくなっているように見えるのに比べて、自分チの子がなかなか成長しないような感じがするのと同じで・・・
家も・・・自分チの場合は、なかなか工事が進んでいないような気がしなくもない。

まぁ、建ててるそばから設計変更ばかりしてるから・・・無理もない、か。


でじたけ流 教育論

[ BacknumberBBS 御意見番 ]