第6回 危機管理は親の仕事 |
うちでもキックボードを買った。 片足で乗って、片足で漕ぐ・・・アレ。 本当は自分がほしかったんだけど、小学校1年になる息子に「友達も持ってるから」とねだられた。 「友達も持ってる」・・・この言葉にハッキリ言って親は弱い。 先週のこのコーナーで「自分の家族だけの価値観を」なんて言っておきながら・・・。 この間は、同じコト言われてゲームボーイも買ってしまったし・・・。 最も私自身がオチモャ好きだから・・・ついつい買っちゃうっていうのもあるんだけど。 キックボードも当初は15,000円くらいしてたヤツが、いろいろ輸入されるようになって・・・。 今は定価で8,000円くらいのモノが主流、かな。 それでも売れなくなってきたと見えて、特別セールで買ったのは6,000円くらいだった。 実はうちの自宅は一応、一軒家なんだけれど、2階はなくて屋上があるという妙な造り。 かつては、この屋上部分に30トンもの土が入っていて一見、庭風だったんだけど・・・。 あまりに家に湿気が多いので全部とった。 で、今は広々としたコンクリート貼りの場所となって子供たちが遊ぶにはちょうどいい。 もちろん、キックボードを走らせるにも格好の場所だ。 やってみると・・・確かに面白い。 私がスイスイ走らせていると、案の定、息子が早くかわれと言う。 かわってやると・・・そうは、うまくいかない。 自転車にもまだ乗れないモノだから、カーブで体を倒すという感覚がない。 イッキに屋上の端から端まで直線で走っては止まる。 しかも足下を気にして、下ばかり見て走るモンだから、時々フェンスに激突! 「いいから前見て走れ」というと緊張して、正面をにらむように滑走。 でも、うまく曲がれない。 この場所では、ほかに竹馬やホッピングにも挑戦させた。 いずれも私が簡単そうにやっているのを見て「自分にもできる」と思いこんでやってみると・・・。 当然、思うようにはいかない。 そして最後は・・・悔しくて泣く。 そこでまた私が楽しそうに乗ってあおる。 すると「お父さんなんか下行っててよ」とイジケる。 自分がうまくできないところを見られるのは、嫌らしい。 私が家に入ると、しばらくひとりで練習している音が聞こえてくる。 今回のキックボードもまったく、そのパターン。 数日後には、だいぶうまくなってきたみたいだけど・・・。 息子にはキックボードは、この場所か、公園の中でしか乗ってはいけないと言ってある。 友達の中には、公園までの道でもスイスイ乗っているヤツがいるみたいだけど・・・。 道路では乗るどころか、必ず2つにたたんで持つように言い聞かせた。 そうじゃないと「これは会社に持っていっちゃうぞ」と。 オモチャを会社に持って行くという、私の本気さは息子も充分に理解しているので・・・。 今のところちゃんと言うコトは守っているようだ。 たとえ、うまく乗れるようになったとしても・・・。 これは技術の問題ではない。小学1年生の身長の問題なのだ。 実際に車を運転しているとよくわかるが・・・。 ある程度の身長があれば見えるものの、キックボードの高さから、ほんの少し出たくらいの小学1年では車種によっては完全にボンネットから隠れてしまう。 ましてブレーキの弱いキックボードでは、相手が車に気づいても止まるのに数メートルはかかる。 いかに乗るのがうまくなっても、ある程度の身長がなければ、公道での滑走は危険きわまりない。 絶対に乗せないためには、押して歩くなんて中途半端なコトではダメだ。 つい片足をかけてしまうだろうし。 オトナがいっしょにいてもダメなものはダメ・・・これがうちの価値観と言えるかも。 子供に何かを買い与える時には、同時に使う時のルールを与えるのが親の役目だと思う。 厄介なのは・・・ひとりに買うと兄弟も同じモノをほしがるという点。 で、3歳の娘には子供用の3輪キックボードを買った。 娘の場合には、両足で乗ってしまうので・・・ちっとも前に進まない。 もうすぐ、その下の次男も・・・ほしがるようになるんだろうな。 |
[ Back to Top| Backnumber |BBS 御意見番 ]